僕の君が
side唯
走って健ちゃんのところまでいくと健ちゃんは下をむいてじっとしていた。
………………
わたしは重たい沈黙に耐えられなくて
思わず健ちゃんの袖を引っ張って「自分から別れよう何て言ったからさ―…………」
口を開いた。
そしたらどうして好きでしかたなくなって「好きです。」って
もう一度あのときに戻れますようにっていう思いと
たくさんのごめんなさいと
たくさんの愛しさを
「すき」の一言に込めた。
そしたら健ちゃんはあたしを
ぎゅって、強く、優しく抱き締めてくれた。
あたしは気付いたらないていた。