僕の君が
女の子と図書館にいたのは
クラスメイトとたまたまあっただけ。
その事実はあたしの心をますます軽くした。
「でも楽しそうだったよ?」
「あの日は確かゆいの話をしてたんだよ」
それはあたしにはもったいないくらい素敵な理由だった。
あんなに楽しそうに
あたしの話をしてくれるんだ…
あたしはそれが嬉しくって
ついついにやけてしまった。
あたしは背伸びして健ちゃんの耳元で
「あいしてる、ごめんね」とささやいた。