唯
そしたら3人の中で一番背の低い
金髪の男の子が
あたしに話しかけてきた。
「ねぇねぇ!高校生?どこ校?」
「……」
うざい。来ないで。話しかけないで。
「無視しないでよ。俺ら、柚潟(ゆかた)高校の2年」
柚潟高校は
あたしの高校のすぐ近くの学校で
制服が可愛いって人気のとこ。
中学時代の友達もほとんどが、
柚潟かうちの高校かで迷っていた。
あたしは、金髪の男の子が
寄ってくるのがイヤで、後ずさる。
露骨にイヤな顔をしたら、
黙って見ていた2人のうちの1人が
間に入ってきてくれた。