唯
会計を済ませて帰る時に
「また会おうね〜」
金髪の男の子の声が
あたしの背中に飛んできた。
…絶対に会いたくない。
*********
家に着いてからふと思った。
「あたし名乗ってない…。」
まぁいっか。もう会わないだろうし。
階段を登って部屋に入り、カバンに
荷物をつめ始めた。
全部つめ終わった事に安心しつつ
携帯のサブディスプレイで
時刻を確認すると
[23時15分]
と表示されていた。
「…寝よ」
カバンのチャックを閉めてから
電気を消してベッドに潜り込んだ。