涼太に返信する。


《あんただけじゃん。彼女いないの》

《うっせぇ。じゃあまた後でな》

《うん。ばいばい》


メール終わっちゃった。

あと20分くらいか。

寝てよ〜。


******チャイムの音********


鳴ったと同時に教室のドアが

ガラッと音を立てた。


「唯!迎えに来た」


その声に反応して

体を起こしながら返事をする。


「今行く。待ってて」


涼太いっつも早いなぁ。


あたしも早く準備しないと。

ちょっと焦りながら

カバンに荷物をいれてたら

愛の可愛い、涼太に気付く声が

聞こえた。


「あ、涼太じゃん!」

「愛と龍!」

「また唯とサボるの?」

「イエス」

「あたしも行く!!龍も行くよね?」

「おう!」


よし!準備できた。


「涼太、行こ」

「唯!あたしらも行く!」


やっぱり。言うと思った。


みんなでいた方が

楽しいからいっか。


「やっぱね。毎回じゃん。この流れ」


ね〜!アハハ〜って

みんなで笑いながら教室を出た。


あたしらのいつもの溜まり場は

学校の真ん中にある中庭。


うちの学校は結構広くて

中庭を囲むようにして

4つの校舎でできてる。

個々の大きさは

普通の学校の棟1つ分とおなじくらい。


で、B棟とC棟の間に

道があって、そこを通り抜けると

グラウンドがある。


正門はA棟とD棟の間の道を抜けて

すぐのとこにある。


最初見た時は

変な造りだなぁと思った。


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