ゆら-YURA
中3のときだった。
友達の誘いで初めて行く、大きな音には似つかわしくない小さなライブハウス。
まわりの人はカラフルな服や大人な服の人がたくさんいた。
白を基調としたワンピースに黒の鎖骨まである髪の私は恥ずかしくうつむいてしまった。
隣にいる友達もカジュアルな服を雑誌のように着こなして普段はボブの内巻のワンカールも今日はくるくるとした巻き髪だった。
知らない人だらけな私に対して友達は色んな人と話していた。
私はさらにうつむいた顔をあげることができなかった。
「きみ、きみ、白のワンピース。こんどカラオケ行かない?」