君と私の活動記録(仮)
「水亜。」



視聴覚室に着くと、一番後ろの席を取っていた水亜を発見し隣に座る。


それと同時にチャイムがなった。



「遅かったわね。」


「うん、ちょっとね。」



基本、移動教室の時は水亜と一緒に行く。


だが時々、こういう風に水亜に先に行ってもらうことがある。


それは、私が先程のように人間観察…正確には表情観察を始めてしまうから。



「今日もやってたの?」


「…ごめん。」


「謝ることじゃないわよ。

仕方のないことでしょ。」



別にやりたくてやっている訳ではない。


気にしないようにすればするほど、みてしまうのだ。


それは、あの時のことをまだ引きずっている証拠。


抜け出したい…とも思うがそれは無理な話で。


みられている人にとってはまぁ迷惑なことだろう。



< 38 / 40 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop