君と私の活動記録(仮)
放課後。



やっぱり志木君はわかってなかったようで結局一人で資料室整理をしていた。


少しほっとしている自分がいたのは内緒だ。



「…なんでこんなに汚いの?」



どうやら今までの当番は真面目にやらなかったようだ。


毎週どこかのクラスの当番がやっているのだからこんな埃まみれの資料の山だらけになるはずがない。


ごみも落ちているし。


これは掃除の必要があるな。


とりあえず適当に重ねられた、というかほっぽとかれた資料をきれいにまとめてわきに置いて、床の掃除を始めた。





昼休みの出来事。


あの後水亜にぐちぐちと小言を言われ続けた。


何度か口をはさもうとしたけれど水亜サンが話すのをやめる気がなさそうだったので諦めてきいていた。



「一々言うのは面倒かもしれないけれど、時にははっきりと気持ちを伝えることも大切なのよ!」



いつもこの言葉で締めくくられる水亜のミニお説教タイム。


ああいう陰口を言われるのは慣れているから、水亜の言った通り言い返すのが面倒だ。


だからムカつかない訳ではないが黙ってやり過ごす。


ただ私が黙っているのには他にも理由があって…。


それは簡単なこと。



< 5 / 40 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop