心霊実体験談
親戚関係者では無い私達は待合室では無く景色の良い外で待つ事にした
今は煙が出ない火葬場なのだろうが、あの頃は煙突から煙が出て彼が焼かれているのが判るのである…
透き渡る青い空…天気の良い空の下で待つ学生服姿の私達…
彼との本当の意味での別れ…
もう…あの笑顔は二度と観る事はできない…
その時は彼の無念の声は聞こえてこなかった…
煙を観ながら[A君…ごめんね…]と心の中で呟く…
それから暫くして…
『もう…判ったから』
のA君の声が聞こえ涙が溢れた…
静まり返っている仲間に『A君 判ったって…』と私は呟いた
皆は『そうか…』とだけ言い立ち上がった…