The world of you and me



でもすぐに母親の身内である望月夫妻に引き取られた。








妃那さんが傷にシップやガーゼを貼る時に何度も、



『痛くない?』



悲しそう声。だけど答える気はない。



唯(ただ)俺の中にはやはり大人に対しての恐怖と寂しさや、負の感情渦巻いていた。






手当てが終わってソファーでぼーっとしていたら、インターホンが来客を知らせた。



一人の自分と差して歳の変わらない女の子と、その子の手を握っている両親と思われる二人の男の人と女の人が部屋に来た。



女の子も二人ともすぐに俺の存在に気がついた。




三人とも目を見開いていたけど、二人の男の人と女の人はすぐに俺の元に来て、何か声をかけてきた。




でも、そんな二人の声が聞こえないほどに、『この子は、俺とは違う。』『俺みたいに殴られたりしていない。』『普通に笑っている。』『なんで、俺がこんなに苦しんでいたのに、この子は笑い合えての?』『なんでなんでなんでなんでなんで…』



どす黒く、ドロドロとしたなにかが腹の底から湧き上がった。




こんなもが沸きあがたってなにもならないのに……・










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