お強い彼氏!!
やっぱ大嫌い**
HRが終わり、普通に教室から出た。
そう普通に。
田中に追われることなく。
あいつたぶん忘れてるな。
やっぱあいつ馬鹿だ。
「池田!!」
「やば!!」
忘れてなかったんかい!
加方のところ行かなきゃ!
あの人何組?
その前に学校にいるの?
とりあえず、3年生の階へ走った。
すれ違う先輩方にはなんだ?なんだ?みたいな目で見られる。
加方いねーし!!!
もういないと判断し、下駄箱まで行くために反対側の階段に向かった。
ドン!
「痛いな!どこに目ん玉付けてんだ!」
私は顔面を抑えながら言った。
「それはお前だろ」
お?聞き覚えがある!!
私の大嫌いな声だ!!
「加方!!」
「匠です」
「匠!!」
「はぁ…………」
そのため息はなんだ!
「池田!!」
は!!
私はすぐ匠に抱きついた。
「ちょっキモイ!!」
「ちょっとだけ!!」