籠の中のインコ
雨の日
擬似していた
幽閉された。それが文章としては適正であろうか?
いや、違う。私はお姫様のような待遇を受けていた。心も見も美しいと褒められた。では何が足りないか。それは、何かに擬似していた。
ああ、そうだ
籠の鳥に似ていた
城を出たことが無かった
メイドと口をきいたことが無かった
王子様がいなかった
首に重い輪が繋がれていた
望ましかったのはなんだろう?ああ、空を飛ぶ鳥になりたかったんだ。