籠の中のインコ
雨の日

擬似していた


幽閉された。それが文章としては適正であろうか?


いや、違う。私はお姫様のような待遇を受けていた。心も見も美しいと褒められた。では何が足りないか。それは、何かに擬似していた。


ああ、そうだ


籠の鳥に似ていた





城を出たことが無かった


メイドと口をきいたことが無かった


王子様がいなかった


首に重い輪が繋がれていた




望ましかったのはなんだろう?ああ、空を飛ぶ鳥になりたかったんだ。
< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop