不器用な君と私
「そうしなよ!!!」


偉い偉い!!!と彩は竜也の頭を撫で始める。


「やめろよ!」


竜也が彩の手を優しく払おうとした時・・・・彩の首の痕が見えた。



よく見ないと分からない痕・・・しかし見る者が見ればすぐに分かる痕・・・。



竜也の心が冷えていく。


そんな事に気付かない彩は、竜也と普通に話せた事に喜んでいる。



「早く課題片づけちゃおう・・・・と言ってもこの量じゃ・・・・」



補習最終日までに終わるかも分からないが・・・。



彩が積み上げられている課題に溜息をつく。



彩の首が気になって仕方ない竜也は動けない。



「竜ちゃん・・・?頑張ってやるよー!!!」



彩の手が竜也に振れた瞬間・・・・抱きしめそうになるが理性が何とか止めている。




ここでそれをしたら・・・彩は二度と自分に微笑まないだろう。
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