不器用な君と私
彩が下駄箱を出れば、佑介が彩を抱きしめる。



「どうしました?」


心配そうに佑介を見れば、彩の方をジーッと見ている。



「ずっと一緒だったの?」



誰ととは言わなかったが・・・恐らく竜也の事かな?と思い、彩は頷く。



「先生が一緒にやれって連れてきたんです」



始めは気まずかったが・・・前のように戻れ嬉しかった。



彩が少しだけ顔が緩んだことを・・・・佑介は見逃さなかった。



彩を自分の方に向かせると・・・唇が触れる。



「竜ちゃんに・・・見られます・・・」



恥ずかしそうに顔を背ける彩に・・・不安がよぎり、佑介は更に口づけを強くする。
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