木漏れ日から見詰めて
「単純に紺野さんの家まで送っただけなんじゃないのか?」
「そうかもしれないけど、他にも帰る生徒はいたはずだから菱沼先生がどうして紺野さんだけ乗せたのか考えると答えは絞られてくるんじゃないの」
真っ当な意見に思えた。
菱沼先生が紺野さんに好意がなければ車には乗せないだろう。
やっぱりさっき見たことは現実の出来事だったらしい。
ぼくは花岡を追及するのをやめた。
「あんた紺野さんのこと好きなの?」
花岡がぼくの顔を隅から隅へとじっくり観察して訊いてくる。
目を合わせることができない。
顔が赤くならないことをひたすら祈った。
「紺野さんはモテモテね。どこがいいの?」
「まだなにも答えてないだろ!」
「菱沼はいなくなるんだから告白(コク)ってみたら?」
慌てて否定すると花岡はぼくが紺野さんを好きだと決め付けてしまった。
「そうかもしれないけど、他にも帰る生徒はいたはずだから菱沼先生がどうして紺野さんだけ乗せたのか考えると答えは絞られてくるんじゃないの」
真っ当な意見に思えた。
菱沼先生が紺野さんに好意がなければ車には乗せないだろう。
やっぱりさっき見たことは現実の出来事だったらしい。
ぼくは花岡を追及するのをやめた。
「あんた紺野さんのこと好きなの?」
花岡がぼくの顔を隅から隅へとじっくり観察して訊いてくる。
目を合わせることができない。
顔が赤くならないことをひたすら祈った。
「紺野さんはモテモテね。どこがいいの?」
「まだなにも答えてないだろ!」
「菱沼はいなくなるんだから告白(コク)ってみたら?」
慌てて否定すると花岡はぼくが紺野さんを好きだと決め付けてしまった。