刹那
(かな…ごめん…メールできなくてごめん…。

一ヶ月間メールできなかった理由さぁ…俺癌だったんだ…。だから薬もらいに病院に行ったら俺…倒れたみたいでさ…入院してたんだ。
だからメールできなかった。

ごめんな…

俺…病気もちだから…かなに嫌われるのがこわかった。

かなは健康で元気のいい人と付き合った方がいいと思った。

だから…逢いにくかった…本当にごめん…)

って書いていた。

私は…涙を流さずにはいられなかった。

私はやっと…颯太の死を理解した。

洋平君は私の頭を優しく撫でてくれた。

洋平君も私と同じように泣きながら…。


私は初恋で大切な初彼を事故でなくした。


中学三年の今…親にも学校の友達にも言っていない…。

口にしたら…泣いちゃうから…
悲しくて…辛くて…寂しくて…今でも…泣く時もあるの…

颯太…君の笑顔がみたい…もう一度君に頭撫でられたいよ…

今の私は…君のことをいつか忘れてしまうかもしれない…そのことを恐れている…

颯太を忘れてしまうかもしれない……忘れたくないのに…
覚えていたいのに…


好きなのに…どうしたら忘れないでいられる?

颯太に似た人を好きになればいい?ねぇ…どうしたらいいのさ…ねぇ…教えてよ。


颯太の所に行けば忘れないでいられるかな?

私は…初めてリストカットをしました。
< 13 / 28 >

この作品をシェア

pagetop