私は貴方に、叶わない恋をした。
玄関から真っ直ぐに伸びる、廊下。
その奥へと行くと、10畳はありそうなリビング。
その他に、2部屋もある。
一人で暮らすには、広いマンションだと思った。
「座れば?」
「あ…」
辺りをを眺めていると、 ヤスがリビングの真ん中にあるソファに座った。
「うん」
一人暮らしなのに、二人掛けのソファ?
そんな疑問を抱きながら、ヤスの横に座った。
「俺さ、この部屋広すぎると思ってるんだよね」
ドキ。
「…そうだね」
ビックリした…思ってたことが、同じだった。
「どうして俺が一人で暮らしてるか、わかる?」
「…え?」
一人暮らしてる理由?
「親が離婚して、俺が邪魔になったから」
ドクン。
「邪魔って…」
そんなことはー…
「お互いに好きな相手がいたら、子供である俺は邪魔になるだろ?」
「自分たちの…子供なのに?」
「子供より愛人をとったんだ。俺の親たちは」
ドクン。
愛…人ー…