私は貴方に、叶わない恋をした。
「大した理由じゃないよ..ただ、綺麗だなって思ったから」
「綺麗?」
「雨に濡れて…太陽の光りにあたってキラキラして、眩しいぐらい。それを見てると、気持ちも明るくなるかなって…」
暗くどよんだ私の気持ちを、少しでも明るくさせてくれるような気がしたからー…
「でも、黒髪にしないとまた…」
「しばらくは、染めない」
「え!?」
「昨日染めたばっかりだし?すぐ染めたら、髪傷むし」
「そういう問題じゃ…」
「永井の心も病んじゃうよね?」
ドクン。
「…っ」
顔を覗き込むように、ヤスが言った。
「でも、明日…先生に何か言われたら…」
怒られるのは、ヤスだ。
私のせいでー…
「そんな顔しないで」
ぽんっとヤスの手が、頭に触れた。
「決めたのは、俺だから」