私は貴方に、叶わない恋をした。
自分のことや、先生のことしか考えていなかった。
ヤスが、助けてくれたのにー…
「はぁ…はぁ…」
ヤスがいたから…!
一階から、屋上のある四階まで階段を駆け上った。
「はぁ…」
屋上の扉を開けると、ぶわっと一瞬だけ風が身体をきった。
「ヤス…」
屋上を見渡しても、ヤスの姿や気配がない。
まだ、来てないのかな?
それとも、教室ー…?
「…加藤なら、まだ自宅謹慎中だ」
「!」
この声ー…
頭上を見上げると、太陽の光と一緒に人影が見えた。
「…先生」