私は貴方に、叶わない恋をした。
「それは、誤解です!ヤスとは、何もしてないし…ただ、二人で話してた…」
「じゃあ、何で二人で学校から消えた?」
ドキン!
さっきの声のトーンとは違い、とても低い。
「何もなかったら、きちんと言えばいいだろう」
「それは…っ」
先生が…
「誤解されて当たり前の行動をとるから、変に噂されて謹慎処分になるんだ」
「!」
…何よ、それ。
ヤスの言ったことを真に受けて、勝手に誤解したのは先生たちー…
私のことなんか、一度も見なかったくせに!
怒りからか、悲しいからなのか身体が震える。
「…好きなのは、…です」
「え?」
「私が好きなのは、先生です!!」
心から叫ぶように、先生に向かって言った。
「なのに…」
どうして、信じてくれなかったの?
どうして、急に別れようなんて言うの?
…私のこと、好きじゃなかったの?
私たちの恋は、始まっていなかったの?
言えない分だけ、涙になって零れ落ちる。