色をなくした世界
しかしそこでめげるような女ではない梓。



にっこり笑うと一言言い切った。



「明日の朝食べる」



雪乃たちの朝ご飯が決定した瞬間だった。



「仕方ない…頑張ろう」


梓に言ったようで、自分に言い聞かせた雪乃の言葉は自分を励ます為のものだった。




特盛りをしっかり残し、デザートに手をつけた時…梓が思い出したように雪乃に聞いた。



「そういえば就職決まった?」



親元に帰らない条件として、雪乃は仕事を見つけるよう親から言われた。



一人で生きていくのだから、保険金に頼らず自分で稼げと。



元からそのつもりだった雪乃は、絶対見つけると宣言し、梓と暮らす事を了承させた。
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