色をなくした世界
「・・・・雄大君・・・・」


雪乃が呼べば、梓が雄大に場所を譲った。


側に来た雄大を見れば・・・


「どうしたの・・・?何か・・・悲しい事が・・・あった?」


雄大もまた・・・雪乃の両親や梓と同じように悲しそうにしている・・・。



「雪ちゃん・・・・?」


雄大の声を久しぶりに聞いた。


涙が出てきそうになる・・・・。


それを感じ取ったのか・・・両親と梓は雄大と二人きっりにしてくれる。



みんなが出て行った後・・・・雪乃は雄大へと手を伸ばす。



「雄大君・・・・雄大君・・・・雄大君・・・・」


(会いたかった・・・会いたかった・・・・会いたかった・・・・)



もう言葉が出なかった・・・。



そんな雪乃に近寄ると・・・・雄大は雪乃を抱きしめてくれる。



そこは・・・雪乃が・・・一番落ち着く場所だった。
< 195 / 203 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop