色をなくした世界
まるで眠っているように横たわる和哉は、車に轢かれたとは思えない位綺麗な死に顔だった。
近付いて体温を確認してみれば・・・。
(冷たい・・・・。朝はあんなに温かかったのに・・・・)
顔を撫でても、髪を引っ張っても、頬を抓ってみても・・・和哉は起きなかった。
後ろでは山形が事故の原因について話していた。
居眠り運転をしていたトラックが子どもをひきそうになり、それを和哉が助けたらしい。
子どもは軽傷を負ったものの命に別状はなく、すぐに退院できるだろうと・・・。
和哉は退院どころか目を覚ますこともないのに・・・。
止まっていた涙がまた溢れてくる。
「和君・・・今度の日曜日にはお花見に行こうって・・・言ったじゃない。起きてよ」
和哉を抱き起こし、体を揺する。
「起きてよ・・・起きてよ・・・起きてよ・・・嫌ぁぁぁ・・・」
誰も止められなかった・・・。泣きながら起きてと叫び続ける雪乃に、かける言葉が見つからない。
雪乃は和哉の両親や雪乃の両親が駆けつけた後も泣き続けた。
「いやぁぁぁ・・・和君は生きてる・・・・いや・・・いやだよ・・・」
近付いて体温を確認してみれば・・・。
(冷たい・・・・。朝はあんなに温かかったのに・・・・)
顔を撫でても、髪を引っ張っても、頬を抓ってみても・・・和哉は起きなかった。
後ろでは山形が事故の原因について話していた。
居眠り運転をしていたトラックが子どもをひきそうになり、それを和哉が助けたらしい。
子どもは軽傷を負ったものの命に別状はなく、すぐに退院できるだろうと・・・。
和哉は退院どころか目を覚ますこともないのに・・・。
止まっていた涙がまた溢れてくる。
「和君・・・今度の日曜日にはお花見に行こうって・・・言ったじゃない。起きてよ」
和哉を抱き起こし、体を揺する。
「起きてよ・・・起きてよ・・・起きてよ・・・嫌ぁぁぁ・・・」
誰も止められなかった・・・。泣きながら起きてと叫び続ける雪乃に、かける言葉が見つからない。
雪乃は和哉の両親や雪乃の両親が駆けつけた後も泣き続けた。
「いやぁぁぁ・・・和君は生きてる・・・・いや・・・いやだよ・・・」