彼は、理想の tall man~first season~
chapter.07
オーダー品が運ばれて来るまでの間、仕事のことを話したり、家と職場での尚輝の話なんかをしたりで、物腰柔らかな中條氏とは、穏やかとも思える時間が流れていた。
新たに知ったのは、中條氏は帰国してから実家に身を寄せているということ。
車を契約する前に、賃貸を契約するということ。
つまりは、引っ越すということで――現在物件を探している最中らしかった。
結構お金掛かりますね――なんて、言った私に、海外勤務中は全部経費で落とせたから、お金は自動的に貯まったんだよね、と。
なんとも羨ましい発言が聞け。
「そもそもね、本当は、俺が行く予定じゃなかったんだよ」
「そうなんですか?」
更なる突っ込んだ話を聞いてしまったら、私はそれについても興味津々になってしまった。
そして、中條氏はそれに応えてくれて内情を話してくれた。
「俺の元上司で、課長職の人が内定してたんだけど。正式に決定する前に、同居してたお母さんが倒れて入院になって、結構大掛かりな手術も必要で」
「――え?」
新たに知ったのは、中條氏は帰国してから実家に身を寄せているということ。
車を契約する前に、賃貸を契約するということ。
つまりは、引っ越すということで――現在物件を探している最中らしかった。
結構お金掛かりますね――なんて、言った私に、海外勤務中は全部経費で落とせたから、お金は自動的に貯まったんだよね、と。
なんとも羨ましい発言が聞け。
「そもそもね、本当は、俺が行く予定じゃなかったんだよ」
「そうなんですか?」
更なる突っ込んだ話を聞いてしまったら、私はそれについても興味津々になってしまった。
そして、中條氏はそれに応えてくれて内情を話してくれた。
「俺の元上司で、課長職の人が内定してたんだけど。正式に決定する前に、同居してたお母さんが倒れて入院になって、結構大掛かりな手術も必要で」
「――え?」