彼は、理想の tall man~first season~
小林部長と営業事務の話で、折角のいい気分が台無しだ。
でも、車両を移動した所で、今の状況は変わらないだろうと思って、私はそのまま乗った車両でやり過ごした。
円山商事の最寄り駅からマンションの最寄り駅までは、数回乗り換えがある。
乗り継ぎの為、大きな駅の構内を足早に歩き。
そして、次の路線の発車時刻を見ようと、電光掲示板の手前で足を止めた。
――その時、突然右肩をパンと叩かれ。
「――っ!!」
私は何事かと恐れながらも振り返った。