彼は、理想の tall man~first season~

その翌日からは普段通り、大学とバイト、プラス時々遊びといった感じで。

私のその日常は、彼氏の存在によって使っていた時間が差し引かれただけの話で。

ただ、それだけで――本当に特に変化のない日常だった。


そして、智子も私も無事に就職が決まって、社会人になれた。

特定の彼氏は特に作らずで。

たまに、人肌が恋しい時に――関係を持つ友達がひとりいる感じだった。


それは、もともと気の合う男友達で。

お互いに、それは恋とは別物と考えているから、かなり淡白な関係。


というか――高校の時にどうしても捨てられなかった処女を、大学に入る前に、どうしても捨てておきたくて。

高校を卒業する前、お願いして捨てるのを手伝ってもらった相手だったり。


だから、まあ、初めての男といえば男になるけれど。

そこに、恋心なんてものはなくて――。


向こうに彼女がいない間、私のフラストレーション度合いを、たまに気にしてくれて。

たまに飲んで、交わりたければ交わって。

交わりたくなければ、交わらなくても特にはなにも――みたいな関係で。
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