彼は、理想の tall man~first season~
その相手が、敦さんなら最高だとか、勝手に妹の結婚相手の理想を描き上げている。
自分には、誰も思い浮かばないが、それはまぁそれで。
そんなことを思いながらシャワーを浴びていると、ガタガタっと、脱衣所で音がして。
曇ガラス越しに、美紗らしき人物が動いているのが分かった。
暫くして、「先に寝るー」なんてドアを叩かれた。
明日二日酔い確定なんじゃねぇのかと、多少心配になりはしたが――おやすみと言って、美紗が出ていったのを確認して、俺は風呂場を出た。
美紗は、敦さんに対して少なからず好意は抱いているはず。
口数が少なかったのは、今日は酔ってたからで、明日は、どうにかいい雰囲気を作って――。
って、俺は美紗の友達の女子かよ?
そうは思いながらも、頭の中で幾つか作戦を練りながら、寝床に就いた。
どうにかうまく行かないもんかと、そう思いながら――。