彼は、理想の tall man~first season~

その姿を黙って見送った私は、味はなかなかで、見た目も悪くないから、やっぱり料理男子になれそうな気がする――と。

そう思いながら、ひとりおかずをつついた。


だけど、いつ何時その同居人がこちらの部屋に来るか分からないから、いつでも立てる態勢では待機。

廊下からは、うわすげーいいじゃん、とか。

俺の部屋ここでいいの、とか。

なんだかハシャいだような声がドア越しから聞こえて来た。


中條氏の義弟君は、結構やんちゃ系の人なのかなとか。

どんな人か想像していると、ガチャリとドアが開き。


軽く振り返った私は、



――――っ!!



うっ、嘘でしょ!?

完全に言葉を失ったのだった。
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