彼は、理想の tall man~first season~
晃とは付き合ってはいない。
けど体の関係はありました。
なんて、言えないし――言いたくない。
端から見れば自分本位だって、そう取られても。
やっぱりそういうのって、知られたくない。
「美紗ちゃんさ」
「・・・・・・はい」
「昨日の返事、早めにもらえないかな」
「――え?」
「晃と話して、気が変わった」
「どういう、意味、ですか?」
「なんでかライバル宣言されちゃったから」
「ライバル宣言って、誰がですか?」
「ん? 晃が」
「・・・・・・なんで?」
「やっぱり、それは美紗ちゃんのことが好きだから――ってことになるのかね?」
フッと笑った中條氏は、次の瞬間表情を変えた。
「あいつが本気なら、俺も本気出さないと」
「―――っ」
魅惑的な悩殺スマイルを向けられて、躍った心臓。
私は異様なまでにドキドキしていた。
「ライバルがいた方が、俺的には燃えるけど、」
「・・・・・・」
「俺の方が美紗の事を知ってるなんて言われちゃったら、」
「――え?」
「ケンカ売られてるとしか思えないでしょ?」