彼は、理想の tall man~first season~
「よろしく、お願い、します」
久し振りに出来た彼氏は、理想通りにパーフェクトな中條氏。
「大事にするよ」
優しい声のトーンに、胸の奥がキュンとなり。
向けられている中條氏の優しい眼差しに、私のドキドキは半端なモノではかった。
掛けていたブレーキは、いとも簡単に壊れて、素直に気持ちの向くままの、そんな展開で。
意に反して――だけど、意のままに。
奥底の気持ちには、嘘はつけなかったみたいで、ある意味恋の怖さを知った気がした。
そしてそれから私達は、暫くの間デッキから発着の飛行機を、肩を並べて眺め見ていた。