彼は、理想の tall man~first season~

『美紗?』

「うん、どうしたの?」

『一応、話を進める前に、本人に聞いておこうと思って』

「なにを?」

『尚輝から、聞いてない?』

「え? 尚輝から?」

『貴女のお見合いの話よ』

「はぃ?! え? お見合いの話って・・・・・・それは、尚輝が断ってくれるって、」

『一応そういう事にはなってたんだけど、こっちにも事情が』

「ちょっと、お母さん!! 困るよそんなの。私だって、」


必死に抗議をしてみたけれど。

突然声が変わった。


『美紗ちゃん』

「――えっ、もしかして、真子叔母さん?」

『久し振りね~美紗ちゃん』

「そう・・・・・・ですね。お久し振りです」


聞こえて来たその声で、私は物凄くイヤ~な予感に襲われた。


『尚ちゃんから、聞いてるんでしょう?』

「あー、うん」

『私が美紗ちゃんのお見合いの相手さがしてあげたのよ。と~ってもいい人だから、会うだけでもどうかしら? きっと会ったら、』

「お、叔母さん!! ちょっと、待って」
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