彼は、理想の tall man~first season~
双生児な仲でも、一卵性ではないから、テレパシー的な何かがあるワケじゃないんだけど。
でも尚輝も、私を煙たがることもなく、今に至っている。
友達には、「仲が良過ぎじゃない?」って、たまに変に思われることはあるけれど。
まぁ、兄妹で、それが双子のってことだから、最終的には、みんな納得してくれる。
190ある尚輝は、大学時代にモデル活動をしていた過去があって、私から見てもスタイルはなかなかだ。
因みに、性格は――どうなんだろう?
女目線では見られないから、私にはいいか悪いかなんて、分からない。
ゆっくり外へ出ると中條氏が、「大丈夫?」なんて声を掛けてくれた。
軽く頷いた私は、助手席側に立っていた中條氏を間近に感じて、
――デカッ!! なんて思ってしまった。
寝起きな私には、驚きなデカさって感じだった。
「ねぇ、結構背ぇ高いけど、美紗ちゃんも、モデルかなにかしてたの?」
「――はい?」
中條氏の方が、よっぽど背が高いですけど?!
そう言いたかった気分で、私は一瞬にして目が覚めた。