彼は、理想の tall man~first season~
恋愛下手な私は、4人で飲んだ日から、連絡もなにも全く出来ずにいた。
実際、付き合うことにはなったけれど。
私は何をどうしていいのやら、全く分からない状況に陥っていた。
まだ付き合い始めてから1週間も経っていない。
だから、敦君との付き合い方の形みたいなのが出来上がっていても、逆に怖い話なんだけど。
「隣のマンションなら、近いんだしさぁ、気軽な感じで、ご飯のおかずを持って行くとか、なんか考えないの?」
「んーでも、向こうのマンションには、晃がいるから」
「あー、そうだった!! 例のアキラ君がいるんだったね」
「う・・・・・・ん」
「ねぇ、美紗。そのアキラ君とはどうなったの?」
「まともに話は出来てない」
「中條さんと美紗が付き合い始めたこと、アキラ君は知ってるの?」
「それ、私からはまだ言ってないんだよね。尚輝と敦君のどっちかが晃に言ってれば、知ってるってことにはなるけど」
「美紗、そういう事は、ちゃんと自分の口から言った方がいいよ」
「うん。私もそう思う」
「せっかく彼氏が出来ても、ちょっと複雑な人間関係だね」
「――うん」