彼は、理想の tall man~first season~
「アキラ君が、美紗とも尚君とも中條さんともうまくやろうと思ってるなら、下手な真似は出来ないでしょ」
「う・・・・・・ん」
「あたしは、アキラ君がバカな男じゃないと思いたいわ」
なるほど――と、そう思いながら、カプチーノをひと口。
私も、晃が智子の言うバカな男ではないことを密かに祈った。
それから、例の披露宴まがいの2次会の話や智子の彼氏の話をしたりで――。
ちょっと寄り道のつもりが、結構な時間になっていた。
「智子は来週もヨガ行ける?」
「うん! 美紗は?」
「私も行けると思う」
じゃあまた来週、と駅で別れ、私は改札をくぐった。
着いたら駅から歩くべきか、ちょっと疲れたからバスにしようか?
そんなことを考えながら、電車に揺られ。
少し疲れは感じていたけれど、明日と明後日会社に行けば、土日は休み。
そう思うことで、少し気を楽にして。
見慣れ始めた駅に着いた後、結局歩いて帰ることにした。
明日は、朝一から村岡部長は幹部会議に出席だから不在。
頼まれている資料を作成して、営業の受注入力を手伝ってから伝票類の整理をして。