彼は、理想の tall man~first season~

「アキラ君が、美紗とも尚君とも中條さんともうまくやろうと思ってるなら、下手な真似は出来ないでしょ」

「う・・・・・・ん」

「あたしは、アキラ君がバカな男じゃないと思いたいわ」


なるほど――と、そう思いながら、カプチーノをひと口。

私も、晃が智子の言うバカな男ではないことを密かに祈った。


それから、例の披露宴まがいの2次会の話や智子の彼氏の話をしたりで――。

ちょっと寄り道のつもりが、結構な時間になっていた。


「智子は来週もヨガ行ける?」

「うん! 美紗は?」

「私も行けると思う」

じゃあまた来週、と駅で別れ、私は改札をくぐった。


着いたら駅から歩くべきか、ちょっと疲れたからバスにしようか?

そんなことを考えながら、電車に揺られ。

少し疲れは感じていたけれど、明日と明後日会社に行けば、土日は休み。

そう思うことで、少し気を楽にして。

見慣れ始めた駅に着いた後、結局歩いて帰ることにした。


明日は、朝一から村岡部長は幹部会議に出席だから不在。

頼まれている資料を作成して、営業の受注入力を手伝ってから伝票類の整理をして。
< 392 / 807 >

この作品をシェア

pagetop