彼は、理想の tall man~first season~
「ね、トモちゃん。マーシーに挨拶させてもらってもいい?」
「うん、うん!! 是非ともお願い」
「敦さんも、トモちゃんの彼氏も美紗の大学からの友達だから行かない?」
この場で、俺がこの女達のムシロにならないように、尚輝なりに気を遣ってくれているんだろう。
「申し訳ないけど、席外すよ」
「「えぇ~っ!!」」
「嫌なら帰ってもらって結構」
「「・・・・・・」」
「ついでに、言わせてもらうけど。香水キツ過ぎかな」
「え――」
どうやら俺の我慢の限界は、きていたようだ。
尚輝が作ってくれた折角のチャンス。
この2人には勝手に付いて来られただけで、こちらは言ったら被害者だ。
ハッキリ言った方が身の為会社の為という事も時にはあるなどと、まぁ自分を正当化したいだけではあったが。
そう思いながら、口を開いた。
「香水も過剰に付けたら、ただの異臭」
「そんなっ、酷いっ」
この場合、酷いのは一体どっちなんだろうか?
別に俺でもいいが、兎に角、連れだと思われていること自体がそもそもおかしな話なんだ。
「2人とも受付だよね?」
「一応、まぁそうですけど?」