彼は、理想の tall man~first season~
「マーシー久し振りっ」
「おぉ尚輝!! 元気してた? 何年振りだ? お前が来た時から、トモがひとりで騒いで大変だったぞ」
「あ、そう? でも、トモちゃん俺のファン1号だからなぁ」
「トモの尚輝好きはハンパないからな。悔しいけど負けだな」
冗談を言い笑い合う2人。
彼女を介して知り合ったっぽい2人だけど、仲はすっかりいいようだ。
尚輝も香水地獄から解放されてテンションは上々。
そんな尚輝から「敦さん」と声を掛けられ。
「トモちゃんの彼氏のマーシーね」と、彼を紹介された。
「あ、将也です。苗字は柏木です」
「中條敦です」
お互いにどうも、みたいな感じで、取り敢えず空いてる席に座らせてもらった。
「マーシー、敦さんは美紗の彼氏ね」
「ハッ?」
「んで、俺と同じ会社で、俺の上司」
「それマジで言ってんの?」
「マジだけど?」
「いや、トモから美紗に彼氏が出来たってチラッと聞いてはいたけどさ」
尚輝の上司というのは、きっと柏木君には予想外だったんだろう。
言われなくても、考えればその反応には納得だった。