彼は、理想の tall man~first season~
私といるから大丈夫だろうと判断したらしい尚輝は、そのことを、現在淡々と敦君に説明している。
全く――プライベートもへったくれもあったもんじゃないな。
そう思っていると――。
『美紗いる?』
尚輝が敦君にそう聞いた。
「もう寝てるんじゃないか?」
『え? あいつ雷ダメなのに、寝てんの? 雷の日は、たまに魘されるから、本当に寝てるんならいいんだけど――』
尚輝は他にも敦君に色々言っていて、私はどれだけ尚輝に子ども扱いされているんだかって気持ちになったけど。
でも、私のことを、もう寝たんじゃないかと言った敦君が、不思議でならなかった。
私――今の今も、バリバリ起きてるし。
直ぐ隣にいるんだから、代わってくれても良かったのに。
なんでなんだろう?
「後で、様子見てみるよ」
『手の焼ける妹ですけど、よろしく』
「まだ飲んでるんだろ?」
『んーバリバリ』
「あんまり飲みすぎるなよ」
『もう無理、相当飲んでる』
「アハハ、まぁ、無理ない程度にな」
尚輝のヤツ、一体どれだけ飲んだんだか。
「じゃーな」
『はーい』