彼は、理想の tall man~first season~
「あの、それって、絶対に女子高生じゃないと、ダメなんですか?」
「他のがいい? 下手したらイモジャーとかあるけど?」
「え? イモ――えっ?」
イモジャーって。
何かの罰ゲーム?
一瞬、自分の耳を疑ったくらいの衝撃だった。
「それって、出たままの恰好でピアノを弾くんです、か?」
「そうだね」
「あの、それなら、やっぱり、制服の方がいいです・・・・・・」
それこそイモジャーなんて持っていないし。
それでピアノを弾くとか、想像しただけで、恥ずかしくて無理だ。
「良かったな、中條」
「なにがいいんだよ」
「だって、女子高生姿なんて、なかなか見られる機会なんてないだろ?」
「・・・・・・まぁな」
「なんだよつれない反応だな。女医の方が良かったか?」
女医もあったんだ――。
なんだか、とんでもない宴になりそうな気がしないでもないけど。
それはそれで、楽しそう――って思った方がいいのかな。
「制服まだ持ってる?」
「んー、多分。実家に電話して聞いてみますけど。母親から、何に使うのか聞かれるのがちょっと怖いですね」