彼は、理想の tall man~first season~
「サラダはサラダでも、どの系統のサラダが好きなのか? ドレッシングなら何系のが好みなのか? お前、嫁さんの好み全部答えられるか?」
「それ言われると・・・・・・自信ねぇな」
「だろ? どこ食いに行きたいかってのも、どこでもいいは絶対どこでも良くなんかねぇし」
「確かにな」
「そのちょっとの意識のズレが修正出来りゃいいけど、修正不可能な末期な仲まで行くと、最悪だろ?」
「まぁ、言いたいことは理解出来る」
「想像してみろよ、どこ食べ行きたい? なんでもいい。ラーメンでもいい? はぁ? なんでラーメンなの? みたいな」
「ふ、ははっ」
「じゃ、ファミレスでいい? なにその考えるのが面倒だからって感じの、ファミレスチョイス――とかな? んなことの応酬だと、じゃあお前は何が食べたいんだって話になんだろ?」
「なるな」
「自分が例えばお好み焼きが食べたかったとして、素直にそれ言えばいいのに、試そうとする場合だってあるし。んで、今日はフィーリングが合わないね、とか言い出されたら、俺はどうすりゃいいって話じゃねぇ?」
「なんか本当に、藤本ん所は、末期だな」