彼は、理想の tall man~first season~

「お父さんは、自慢のパパだったからなぁ」

「そうか?」

「うん! 友達にも、私と尚輝のお父さんはかっこいいって、評判だったもん」

「彼氏はどんな人なんだ?」

「え? うーんとね、背は尚輝よりもちょっと高くて、爽やかな好青年て感じかな」

「尚輝よりも高いのか?」

「うん、だから、2人が並んでると、なんか圧倒される」

「母さんが会ったら、騒ぎそうな感じのタイプだな」

「あ、そうだね――お母さん、イケメン好きな所あるし」

「イケメンなのか?」

「んー爽やかなイケメンかな」

「電話で話した雰囲気は、真面目そうな感じはしたけど、大丈夫なのか?」

「え? なにが?」

「そういうタイプはモテるだろう?」

「モテる・・・・・・とは思うけど」

「いい加減な感じでないなら問題はないと思うけど、どうなんだ?」

「いい加減な感じはしないよ。でもさぁ、いい加減だったとしても、その雰囲気を見せるような人とは、間違ってもお付き合いはしないでしょう? 賢い人なら尚更、そういうのは分からないように上手くやるものだろうし――だから、本性知らずでも、頭はいい人だよ、うん」

「それも、そうだな」
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