彼は、理想の tall man~first season~
「いいんだよ、親の元気な顔が見られて、俺の元気な姿も見てもらえたんだから」
「同じ時間過ごすな、ちょっとくらい会話に加わってもさ、」
尚輝の別れ際の我関せずな態度に、ちょっと私はイライラしていた。
「美紗、男なんて久々に実家帰ってもそんなもんだぞ」
尚輝に抗議している途中、晃からの尚輝に対するフォロー。
男って、本当にそういうものなのかな。
そうだとしても、もう少しこうあるでしょ!?
というのが私の気持ちだった。
「あ! 美紗、この先の酒屋寄って」
「え? なんで――寄ろうと思ってたけど、晃に言われると寄る気が失せる」
「はぁ? あっちゃんにお土産買って行くんだから寄れよ」
「なんで晃が」
「は? 俺同居人だし、お前以上に、普段から世話になってるし?」
「なによ、お前以上にって、強調することないじゃない」
「地酒買って帰るって約束してんだよ、いいから寄れ、ちび」
「ちびだなんて思ってないくせに!」
「ああ、そうだな、お前のその態度は全然ちびなんかじゃねぇよな」
「なんなの、突っかかってこないでよ」
『っうるせぇな、黙って運転しろよ!』
「もういい!! 頭にきた!!」