彼は、理想の tall man~first season~

晃の奴、すごいじゃん――とは思うけど、予定がガラリと変わってしまい、私の気持ちは状況に追いつかない。


尚輝から言われた場所にちゃんとあった、おニューのボクサーパンツ。

脱衣所のドアを強めにノックして、尚輝からでーす、なんて言って。

失礼しましたーと、私は大きめな声を出して、その場から離れた。


服とか、昨日と同じっていうのもあれかな?

寝る前に洗ってあげれば良かったかな――とか、思ったりで。

中條氏でも違和感のなさそうな服を探しに、再び入った尚輝の部屋。

背格好の感じからして、尚輝の服ならどれでも着られるだろうと、私は服をチョイス。

これなら無難だろうと思った、薄手のダークブラウンのVネックのニットを手にして、再び脱衣場に潜入。

さり気なく置いて、その場から離れた。


それは、考えていた以上のスリルとドキドキで――心を落ち着かせるべく、私はリビングのソファーに腰を下ろした。


昨日は流石に飲み過ぎたかな。

煙草片手に膝を抱え、いきなり私の用事に付き合ってもらうのは、実に微妙だと考えていた。

車は来週にしようか――いや、でも、早く欲しい。
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