彼は、理想の tall man~first season~
昨晩、尚輝がコンビニから帰って来た後、その妙な話になることはなかった。

やっぱり社交辞令的な感じでの成り行き上の話だったのか。

でも、連絡先は交換してる。

これから一緒に出掛けることに対しても、面倒臭そうな素振りは全く見せない。

これも、好機逸すべからず――ということになるのかな?


朝食を食べ終えてから、コーヒーを飲み、それも終わって後片付けをしていると、中條氏は電話をしてくるからと、席を外した。


あまりここに留まるのも、向こうからすると気まずいかな。

予定より少し早いけど、準備をしてさっさと外へ出たほうが賢明?

心の中でそう思ってしまえば、手の動きは早まるもので。

中條氏の電話中に洗い物は全て済ませた。

戻って来た中條氏にコーヒーを淹れ直して、支度する旨を伝えて部屋へと戻った。


ただ、そこで――何を着ようかと思い悩んだ。

車の運転とそれの乗り降りがあるからスカート類はNGかな。

あまりにも気合い入ってますって服装だと、引かれる恐れもある。

無難にパンツスタイルかな。


私は、華美ではないけど地味でもない色と柄のサマーニットをチョイス。
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