彼は、理想の tall man~first season~
「尚輝はなかなか世渡り上手な所があるからなぁ・・・」
「尚輝はそうかもなー。会社でも妙に上から可愛がられてるし、現に俺も可愛いがっちゃってるし」
「どこがいいんだか、サッパリ私には分からないですけど。なんでか昔っから、尚輝はそういう所あったんですよね。相手の懐に入り込むのが妙にうまいっていうか・・・」
「ああ、なんかわかる気するな」
「私にはない術です」
「そんなことないでしょ」
「私は、必要最低限の人見知りありますけど、尚輝は全くって感じだし」
「あいつは肝も座ってるしなー」
「度胸と態度だけは人一倍って感じですかね」
私の皮肉を軽く笑った中條氏はやっぱり爽やかで、それを見て、私の心は妙に躍っていた。