Trick or Trick ?
「でも、冬馬…"いいよ"って言った後、私を乗せずに走り出したんだよ?!」
冬馬は、私がギリギリ追い付けない速度で自転車を走らせて
"追い付いたら、乗せてやる"
って、不適な笑みを見せたのだ
「通学路の半分まで、走った…超疲れた」
「うわぁ…素直に乗せない所が彼らしいねぇ」
半分まで走った私は力尽きて、その場に座ってしまった
そこで、やっと冬馬が満足したのか、折り返しして来て私を乗せてくれたのだ
が、冬馬の運転が荒いこと、荒いこと…
急発進、急停止、急カーブ
何回か落ちそうになったくらい荒かった