短‐好きかなんてわかんない
グイグイ腕を引かれて。
男の子に連れられたのは公園から五十メートルほどしか離れていない一軒家だった。

「入って。」

「あ、………お邪魔します。」

男の子が同い年位だったから、男の子の様子が本当に私を心配しているようだったから。
私は素直についていった。
連れられたのはリビングだった。


「手当てするから、ソファに座って。」

「あ………ごめんなさい。」

その男の子は、手早く傷の手当てをしてくれた。

「………なんでこんな傷だらけなんだよ?」

ちっ、と軽く舌打ちされた。
………そうだよね。
こんな迷惑かけちゃったんだからちゃんと言わなきゃ。
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