恋のはじめ
「本当に新選組で生き残る気あるのか?」
振り返ると同時にかけられた言葉。
「さい・・・とうはじめっ!」
瞬時に立ち上がり、後ずさりをする。
だが、そんな咲希の態度に全く動じず、
「平助にバレたようだが」
「そ・・・れは・・・・・」
「アイツが馬鹿だったから良かったものの・・・」
淡々と話し出す斎藤に、咲希派不思議な表情で見つめた。
斎藤一ってこんなに喋る人だったんだ?と今までの記憶を辿る。
「原田にバレてたら絶対秘密になんかしていない。アイツは正義感が強いからそんなこと絶対許さないはずだ。土方さんにバレたら・・・追い出されるだけじゃ済まないかもしれない・・・・」
「あの・・・・・」
まだ続きそうな斎藤の声を止める。