恋のはじめ






「へー名前は?」






背の高い男は、少し屈んで咲希と同じ目線で聞いてきた。






「し、島原咲希だ!」






無駄に顔が近い。






「そう。僕は沖田総司。よろしく?」






力強く言う咲希とは正反対に、まだ入隊していないからか、「よろしく」を疑問系で言う。






「ここに居るってことは、腕試しってことですね?こんな小さくて、女みたいな体で剣なんて扱えるんですか?」






嫌味のような口調に咲希はもちろん不愉快になる。







「私の剣、なめないで下さい!!」






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