恋のはじめ






「昨日入隊した者だな?確か・・・島原・・・」





下の名前が思い出せないようなその男に、咲希は自ら名乗る。






「咲希です」






だが、目は男を睨んでいた。




「三番組組長、斎藤一。食事の時に紹介を終えていなくてすまなかった」







そういや夕食の時、永倉の隣に居たなと記憶を思い返す。







「別に、人の名前に興味はない」






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