恋のはじめ





斎藤は突然の咲希の大声に驚き、他の隊士たちが目を覚まさないかと咲希の口を右手で塞いだ。







「静かにしろ。今は騒ぐな」






もごもごと口を開くことも出来ず、斎藤の腕の中で暴れる。







「お前は女だ。男所帯には必要ない。分かったか」







「い、やだ・・・・」






腕から離れようと、必死に退けようとするが、その力は叶わない。







刀を抜こうとするが、その動作もまた止められる。







そして斎藤は咲希をその場に押し倒した。







「きゃっ」







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